印鑑がきっかけ

印鑑イメージ

私の印鑑に対する思い入れは多分人並み以上だと思う。
会社に入社してから、ずっといい思いをしているのは、珍しい苗字のせいだと思う。
読みづらいのだ。
しかし、不快にさせない私の苗字は、いつも初対面の人に好感を得てくれる。
何もしなくても、好感をもたれるのが本当に素晴らしいことだ。

そんな苗字だよりな私の社会人スタートももちろんうまくいった。
会社の先輩たちは皆、苗字を聞いて話題を出してくれたし、新人研修の時だってすぐに同期と打ち解けることができた。
研修中にも、なんどか声をかけられたのも覚えてもらったのもきっと苗字のおかげだと感謝している。

そんな、私が今一番気に入っているのが印鑑である。
うちの会社はなぜかシャチハタではなく印鑑を作られ渡される。
その配布された印鑑には会社名と苗字がのっていて、いつも会社とともに責任と喜びを負うがモットーなのだった。
そして、インク付ではないのは、押す度に自覚を持て、ということでわざわざ印鑑にされてある。
そんな印鑑ももちろん取引先や、社外に書類を送付するだけで「何て読むんですか?」から始まり、仲良くなれる。
なので、私は印鑑に人一倍、いや何倍も強い思い入れを持っているのだった。

私の印鑑はいつも引き出しに入れていた。
しかし、なんとなくいつも目にとまる。今日もある。大丈夫。
お守りみたいなものだった。
いつか、結婚して違う苗字になるなんて考えられない。この印鑑を一生使うには一生独身だろうか。
いや、婿殿に出会う必要がある。
未来の婿殿との最初の会話も印鑑がきっかけなのだろうか。

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